最近は自分の都合や職場の倒産などの理由で、中高年になってから転職をすることも珍しくなくなりました。転職を検討する際に、資格が取りやすく求人も多い介護職はどうかと考える人も少なくありません。

人のお世話をすることに抵抗がない場合には、介護の仕事は向いているかもしれません。しかし、せっかく介護の仕事を始めてもすぐに辞めてしまう人が多いことを考えると、よく下調べをして慎重に選ぶべきと言えるでしょう。

介護施設、特に老人介護施設の場合には入居者の食事や入浴、排泄介護など生活全般の介助をすることになるので、体力的に丈夫であることはもちろんのこと、精神的にも忍耐力や寛容さがなければなりません。

認知症のために入居者に何度説明しても分からなかったり、食事をしたがらない、お風呂に入るのを嫌がる場合もよくあることですが、そのような時にも根気よく説得しなければなりません。

また、攻撃的な人がいる場合には体力勝負にもなりかねません。現実的に介護職として働きたいと思う場合は、施設を見学したり、実際に働いている職員から話を聞いてみることをおすすめします。慎重に下調べをしてから自分に向いているか、実際にできそうかを判断することが大切です。

特に、中高年になってから転職を繰り返すことは、正職につくためには不利になるので十分な検討が必要です。介護の仕事は人間相手で、入居者やその家族の方々に喜ばれたり感謝されることも多く、やり甲斐のある仕事であることは間違いありませんが、安易に飛びつくのではなく十分に準備をした上で始めたいものです。